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  • 秩父神社の創建は、かなり古い時代のことであるため正確な年号は不明ですが、平安時代の書物には知知夫国の総鎮守として、その存在が記されています。 927年に編算された『延喜式』には、関東の古社のひとつとして記載があります。中世以降、社名は秩父妙見宮に改められ、明治に再び、秩父神社に戻りました。 現存する社殿は、1592年に徳川家康から寄進され建てられたもので、江戸時代初期の建築様式の貴重な建築物として、埼玉県の有形文化財に指定されています。

  • 地域には多くの神楽が伝承されており、中でも秩父神社に伝わる35座の演目から成る神楽は「神代神楽」と称され、国の重要無形民俗文化財に指定されています。 神楽の大きな特徴は、題材が古典神話であるところにあります。例えば、高天原神話や出雲神話など、日本の成り立ちや神々の物語が中心となっています。 神代神楽は初神楽(1月2日)、節分追儺祭(2月3日)、御田植祭(4月4日)、諏訪神社祭(9月27日)、例祭(12月2日~12月3日)などで奉納されています。

  • 秩父神社では結婚式を行うことができます。神社の古式ゆかしい形式での結婚式を希望するカップルは、ここ数年で徐々に増えてきていると言われています。 とくに、「参進の儀」と呼ばれる、雅楽の調べの中、巫女に先導されて真紅の絨毯の上をゆっくりと歩いて神殿に向かう神聖で厳かな雰囲気は、とくに人気です。 挙式料は、挙式を行う場所によって異なりますが、本殿で行う場合は税込15万円、儀式殿では税込5万円で、比較的リーズナブルな価格設定になっています。

  • 「秩父夜祭」は秩父地方の総鎮守、秩父神社の年に一度の大祭として全国的にも知られていますが、地元では親しみを込めて「冬まつり」と呼ばれます。 関東屈指の古社である秩父神社は、昔ながらの神話的世界と秩父盆地の生活風土が調和した秩父地域、独自の故郷の風景を後世に残す役割を担っています。 そのため、「秩父夜祭」では大花火や打ち上げなど派手な演出で知られていますが、祭りの核は地元風土の神を祭る形式を伝えるための伝承祭祀にあります。

  • 秩父神社から徒歩3分の場所にある秩父駅は、参拝に訪れるには便利な駅です。秩父鉄道秩父本線の駅で、秩父地域の物産の販売や飲食店が併設されています。 駅前の通りには秩父市内で唯一の4車線の道路があり、駅前の交通状態の緩和に一役買っています。ただ長さは数キロメートルでお祭りの時には混雑します。 西武秩父駅は地元では通称「西武駅」と呼ばれています。秩父本線への乗り換えは、改札脇から西武秩父仲見世通り方面へ徒歩5分ほど先になる御花畑駅です。

  • 秩父仲見世通りは、西武秩父線の終点「西武秩父駅」に併設されています。秩父神社を始め、秩父地域の玄関として毎年、多くの観光客を迎え入れます。 アーケード街の秩父仲見世通りには地元の特産品や名産品の数々が並び、休日には広場で秩父屋台ばやしの実演や物産市などのイベントが開催されています。 お土産品として、地酒やワイン、名物ブタの味噌漬けや農産物などのグルメの他、絹織物で知られる秩父銘仙を使った商品や民芸品が販売されています。

  • 秩父神社へ電車で訪れる場合には秩父鉄道秩父駅から徒歩3分、西武秩父線西武秩父駅より徒歩15分です。駅名にはどちらも秩父ですがかなり距離があります。 池袋方面より訪れる場合に西武池袋線特急レッドアロー(約80分・乗り換えなし)、高崎駅方面からはJR熊谷駅から秩父鉄道に乗り換えがそれぞれ便利です。 車の場合には、関越自動車道、花園I.C.から約30kmで、神社の敷地内には無料の駐車場がありますが繁忙期や大きめの車でのアクセスはおすすめしません。